仕事への考え方に役立つ漫画の名言
エフベースの鈴木徹也です。現場監督をしています。
仕事は頑張るべきものです。でも、頑張り続けること、無理な頑張りは良くないものだと思うようにもなりました。
40才を過ぎるころになってやっとそう思えるようになりました。遅いです。
武勇伝のように昔はこれぐらい当たり前だったぞ、という姿勢はむしろカッコ悪いし、周囲の人に迷惑がかかります。
私の心に残っている名言だと思っているセリフです。
私が好きな漫画のひとつ「ダンジョン飯」にあります。
出典 KADOKAWA ダンジョン飯6巻79ページ
「1日3食しっかり食べて、睡眠をとっている俺たちのほうがずっと本気だった!!」
ネタバレしない程度にダンジョン飯の解説
主人公の妹が竜に食べられてしまい、助けだして蘇生するために迷宮を探索する、というのが話の冒頭です。
なんとか妹の蘇生に成功するものの蘇生した妹に異変が起こってしまいます。
そのあと、別行動の以前の仲間(同じく助け出して蘇生するために探索をしていた)と殴り合いながらケンカになった場面でのセリフです。
漫画のタイトルからわかるように、このお話は、ファンタジーとグルメを合わせた漫画です。
主人公のチームは充分に食事をして、時には楽しみながら、迷宮を進んできました(急いで助ける必要があるにも関わらず!!)。
対して以前の仲間のチームは、出身地のお供達と別行動で探索をしてきましたが、食事や休息をろくにとらず、無理な努力をし続けて、遅れながらもたどり着きました。
目標に対して自分こそ真剣に努力をしてきたんだという気概があったのでしょう、起こってしまった異変について「少しは本気で物事を考えたらどうーー!!」と主人公にくってかかりケンカになります。そのときのセリフです。
さらにケンカのなかで「自分だけは実直な顔をして他人に負担を強いている」と主人公に言われ返されてもいます。
普段は空気を読めない主人公ですが状況をよくみています。主人に意見できない立場のお供達に気づかいをさせてしまっている描写がありました。
ダンジョン飯は、純粋に楽しめる漫画です。
しかし、組織(チーム)で取り組む仕事論としてみても、色々の場面があって面白い漫画だな、作者はきっと漫画だけ描いてきた人ではないんだろうな、と思います。
他にも受験勉強にも当てはまるセリフですね。
ちゃんと休憩をとりながら、着実に進めていくのが仕事
現場の職人さん達をみると、1日のうち10時、昼、15時の休憩を必ずとっています。
実際に手を動かして作る仕事をしている現場の人こそ必ず休憩が必要です。
私が最初に現場監督になったときに、職人さんたちが必ず休憩をとることに違和感がありました。
よくコーヒーを飲んでます。どんなに急いでいても休憩を取り、工期が差し迫ってきてもペースを乱さない(ように見える)で仕事をします。
本当に切羽詰まりそうだと、日曜や夜も仕事をしてくれることもありますが、そのときでも休憩をとりながら仕事をします。
事務所内のデスクで仕事をする人の立場からみると、急いでいるのに何で休憩をしているんだろう、と思ってしまってました。
私自身、現場監督でも実際に作業をする場面もあります。
数時間で終わることなら、早く終えて会社に戻ってデスクワークもしなければ、と焦りますが、1日,2日間とかかることならば、むしろあわてず着実に取り組む必要があります。
やらない人が、その切り取られた一場面だけ見てモヤモヤ感じているのは物知らずだよな、と今では思っています。
(ただし、現場監督としては無理な頑張りが必要な状況にさせないこと、が仕事ですね。)
ちなみに、職人さん達は週休二日の習慣はありません。
祝日も土曜日も当たり前の仕事の日です。
朝は遠くの現場でも8:00から開始できるように着いています。
一般の会社勤めの人からみると、かなり意識に差があるんではないでしょうか?
私も、仕事のなかで頑張らないといけない場面があります。
この「頑張る」ことが曲者で、頑張ることが当たり前になっていき、業務予定を立てて、また頑張るしかないな、頑張ればいいや、と無理をすることが通常になってしまう。
皆さんは仕事でそのような場面はありませんか?
一時の無理も必要なことがあるでしょう。
しかし何度も続いたり、毎物件やっている無理は良くありません。
先を予測して先にできることはないか、先に交渉しておくことがないか、今この時点が分岐点になっていないか、考えることを放棄していないか?という視点が重要だと思ってます。
成り行きまかせ、やってみないと分からない、は良くないと思います。
(監督として考えです。すべての仕事に当てはまる訳ではないですね。)
「頑張る」とは何か?
気合や大きな声ではなく、具体的にやる事に置き換えてみるべきだと思います。
やれたかどうかを判断できるように。
・お客様に感動してもらえるよう頑張ります。⇒お客様に感動してもらえるよう家づくりの現場にきてもらいます(様子を写真で報告します。)
・職人さんに満足してもらえるよう頑張ります。⇒職人さんに満足してもらえるよう施工図、納材を間に合わせます。
そしてそれが、相手からみても喜べる事かどうかの視点も重要だと思います。