Housing performance
住まいの性能
いつまでも安心・安全に
暮らせる住まいの性能を追求
Performance of a safe
and healthy home.
いつまでも安心・安全に心地よく暮らせるように。
次世代まで愛着を持って受け継がれていく住まいを残していけるように。
そんな家づくりを実現するためのエフ・ベースの住まいの基本性能を紹介します。
「パッシブデザイン」の考え方をベースに、「静岡県で安心・安全に心地よく暮らす」ために必要な性能を追求しています。
日本人は昔から、四季の移り変わりに情緒を感じ、自然とともにある暮らしを大切にしており、住まいにも、その土地の風土と一体になった美しい形態がありました。そうした、自然のエネルギーを活用し、自然との調和を目指す手法を「パッシブデザイン」と呼びます。
こうした「パッシブデザイン」の考え方をベースにした住まいには四季の移り変わりを楽しみながら、心豊かに暮らせる心地よさがあります。
一方で、静岡県は地震の心配がある地域であり、家には万全の耐震性が求められます。また、暑さ寒さが厳しい家は健康の問題を引き起こしやすく、何より居心地がよくないため、家の断熱・気密性能の高さは今や必須だと言えます。
エフ・ベースが理想とする家は、パッシブデザインの考え方をベースにしつつ、安心・安全に暮らすために充分な現代の家にふさわしい性能を持つ家。
こうした家は、住む人の心を豊かにし、本当の居心地の良さを感じさせてくれると信じています。
「HEAT20 G2」以上の断熱性能を実現
ここ最近、冬の家の中での寒暖差が血圧の急変動を起こす「ヒートショック」が広く知られるようになりました。
家の中の寒さは、不快なだけでなく、健康にも悪影響が大きいことが明らかになっています。
エフ・ベースの住まいが実現している「HEAT20 G2以上」は、家の中の温度が空調なしでもおおむね13℃を下回らない断熱性能。
いつも最適な温度の室内でここちよく暮らすには必要十分な性能といえます。
HEAT20とは
「HEAT20」とは、住宅の断熱に関する新しい基準のことです。より住みやすい断熱性能を備えた家づくりを目指して2009年に発足した団体「2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会」が定める基準のことを、この団体の英語名の頭文字から取って「HEAT20」と呼ぶようになりました。各地域において冬の体感温度を10℃~15℃以上に保ち、暖房機器によって利用されるエネルギー量を削減し、優れた省エネ住宅を目指す推奨基準です。
断熱性能が高い家は赤ちゃんからお年寄りまで、皆が一年中楽しく快適に過ごせます
全棟で「気密測定」を実施して高気密な家を実現
住まいの性能を高めるため、断熱だけでなく高気密施工にもこだわります。
気密性の高い家づくりには高い施工レベルが必要になります。
丁寧な仕事を心がけてきた私たちだからこそ、家から漏れてしまう空気をできるだけ減らす精度の高い施工にもこだわります。
施工した全棟で気密性を測る「気密測定」を実施し、規定の数値である「C値1以下」を実現しています。
C値とは
住宅の気密を表す数値。少ないほど気密性が高いとされます。
断熱性能が高い家は赤ちゃんからお年寄りまで、皆が一年中楽しく快適に過ごせます
エフ・ベースの住まいは「全館空調」
断熱・気密をしっかりとした建物という「器」ができたら、次にこだわりたいのは、「室内の温度ムラが少ない」「室内の空気がいつも新鮮である」ということ。
あまり知られていませんが、この2つは住む人の「快適さ」と「健康」に大きく関わります。
「家全体の空気と熱をデザイン」することの大切さを考えて、エフ・ベースの住まいは「OMソーラー」「パッシブエアコン」のいずれかの「全館空調」システムを採用することを基本としています。
OMソーラーの冬の仕組み
「長期優良住宅」について
エフ・ベースはすべての家で長期優良住宅の認定を取得しています。
国が定めた長期優良住宅の耐震性や省エネルギー性、劣化対策は最低限と考え、それ以上の性能を実現します。
長期優良住宅とは
長期優良住宅は、長期優良住宅認定制度に基づき、「長く良好な状態で住み続けるための措置を講じた性能の高い住宅」です。長く暮らせる構造や設備になっているか、一定面積以上の住戸面積があるか、居住環境に配慮がされているか、自然災害への配慮が講じられているか、劣化対策や維持保全の計画がされているか、大まかにはこのような認定基準があります。住宅ローン減税等の優遇制度が受けられたり、フラット35の金利が低くなるなどの利点もあります。平成28年からは、新築だけでなく既存住宅を増築・改築する場合の認定制度も開始しています。
こちらの新築のように生まれ変わったリノベーションの家も、「長期優良住宅」を取得しています
エフ・ベースの住まいは「木造ドミノ住宅」
エフ・ベースの家は「木造ドミノ工法」による「木造ドミノ住宅」が基本です。
「木造ドミノ住宅」の最大の特徴は、「スケルトン(構造躯体)」と「インフィル(内装・設備)」が分離した構造。
徹底的に構造を整理することで、コストダウンと高品質化を同時に実現しています。
室内の柱は大黒柱1〜2本のみという開放的な空間でありながら、耐震等級3をクリアした丈夫で安全な構造。
将来の家族構成の変化に応じて、間仕切り壁の撤去・増設が容易なので、家族の人数やお子様の成長に合わせて、住まいの間取りを自由に変化させることができます。
「木造ドミノ住宅」により、丈夫なだけでなく開放的な建物が実現します
「長持ちする家」への
その他の取り組み
結露計算
結露はカビやダニ発生の原因になる他、建物の構造材腐朽の原因にもなってしまいます。エフ・ベースでは夏冬の過酷な状況下を想定した結露計算を行うことで、壁・屋根の中などの見えない部分を結露させないことを目指しています。
シロアリ対策
シロアリ対策として、基礎は繋ぎ目が無くシロアリが床下に入ってこれない「一発打ち」が標準です。
更に床下コンクリート内には炭を主材料にした安全なシロアリ対策の防蟻・防腐剤を塗っています。
また基礎の上1mの土台や柱にはシロアリ対策に抜群の効果がある「ホウ酸」を塗布しています。
素材について
家づくりに使う素材は、品質はもちろんのことですが、「メンテナンスのことまで考えたコスト」や「いつまでも手に入りやすい」ことを総合的に検討して決めています。
例えば、家の外壁材に木を使うと当初のコストは高くつきますが、その後のメンテナンスのことまで考えると結局は一番安くなることをご存知ですか?詳しくは下記リンク先でもご覧ください。
メンテンナンスの会
エフ・ベースでは長く安心して暮らしていただくために、アフターメンテナンスの充実を目的に、2010年6月より住まいの「メンテナンスの会」を発足いたしました。
「パッシブデザイン」を大切にすること
日本人は昔から、四季の移り変わりに情緒を感じ、自然とともにある暮らしを大切にしており、住まいにも、その土地の風土と一体になった美しい形態がありました。
そうした、自然のエネルギーを活用し、自然との調和を目指す手法を「パッシブデザイン」と呼びます。
「パッシブデザイン」を採り入れた住まいは、画一的につくられた、ただ性能が良いだけの住まい(室内の温度が安定してはいるが、自然とのつながりが感じられない家)と比べて、はるかに心地よい「本当の豊かさ」を暮らしにもたらしてくれます。
パッシブデザインを採り入れた家には五感に訴える心地よさがある
住環境は、時間をかけて整えるもの
「パッシブデザイン」を実現していくうえで、植栽を上手に配置することは大切なことです。
たとえば暑い時期に木陰をつくって欲しい場所に落葉樹を植えると、春夏には生い茂った葉が太陽の光を遮ってここちよい木陰をつくってくれて、秋冬には落葉し、暖かい太陽の光を室内に取り込んでくれます。
こうした住まいづくりは、将来を予測しながら庭の適切な場所にふさわしい木々を配置し、それらが大きく育つのを待つことで完成に向かっていくものです。
何でも便利になった世の中ですが、本当にここちよい住まいづくりは、時間をかけて育てていくものでもあります。
4年の時を経て、豊かな植栽のお庭に
コンピューターシミュレーションで実現するパッシブハウス
パッシブデザインは自然の力を大切に利用する手法ですから、特に太陽光をどう活かすかが大切です。
そこでエフ・ベースでは、年間を通じた太陽が動きや日射をシミュレーションできるソフトを使って設計段階で利用しています。
このソフトは、隣が空き地だけど将来建物が建ったら日当たりはどうなのか、とか年間の電気代はどれくらいになりそうかとか、そんなことまでシミュレーションできる優れもの。
人間の経験や勘だけに頼らない、確実な予測をもとにしたパッシブデザインが実現できます。
日当たりのシミュレーションの例
街並みをつくる
エフ・ベースの家づくりは「街並みをつくる」という意識を大切にしています。
庭に植栽を植えることは、住む人が楽しむためだけでなく、美しい街並みをつくることに貢献します。
また、建物のデザインも、過度に主張し過ぎない、元からそこにあったかのような自然なものが良いと考えています。
屋根の形も、「片流れ屋根」は隣の家の日当たりを悪くする場合があるので、私たちはベーシックな「切妻屋根」を標準としています。
スペイン、コスタ・デル・ソルの統一感のある街並み
全館空調
家のどこにいても快適で開放的な空間を実現したいから、エフ・ベースの住まいは「全館空調」が基本です。
エフ・ベースがよく使っている「全館空調」は2種類。
「OMソーラー」と「パッシブエアコン」です。
そのそれぞれの仕組みを、以下に説明します。
OMソーラー
おひさまの力を活用した空調システム
家庭で消費するエネルギーのうち、約半分が暖房と給湯によるものです。
暖房や給湯で必要とする温度は20℃~40℃、この程度の温度であれば、わざわざ電気やガスを使わなくても太陽の熱で何とかなると考えたのがOMソーラーです。
OMソーラーは屋根にあたる太陽の熱で外気をあたため、その空気を小さなファンで床下に送ることで1階の床全体をあたためます。
床暖房の効果によって室内の上下間の温度差や、部屋間の温度差が小さくなり、開放的な大空間や吹き抜けでも快適に過ごせます。
また、太陽の熱と一緒に新鮮な外気を取り入れるため、暖房と同時に換気ができるのも大きな特徴です。
また、春から秋までは太陽の熱を利用して1日約300ℓのお湯を沸かすことができます。
OMソーラー 【冬の昼間のしくみ】
冬は、屋根に降り注ぐ太陽の熱で空気を温め、それを床下に送り、基礎コンクリートに熱を蓄えます。蓄えた熱は、夕方以降ゆっくりと放熱して建物全体を床から温め、床暖房の効果を得ます。また、OMソーラーシステムが稼働している間は、常に新鮮な外気を室内に取り込んでいます。床暖房しながら換気ができるという点も、冬の働きの大きな特徴です。居室だけでなく、廊下や脱衣所など部屋間の温度差が少ない居心地の良い室内環境をつくります。
屋根で集熱
太陽があたり屋根面が熱くなると、新鮮な外気が軒先から屋根の通気層に入ってきます。この空気は太陽の熱で温められながら、秒速数cm~10数cm程度のゆっくりとした速度で昇っていき、ガラス付き集熱面でさらに温度を上げ、棟ダクトに集められます。地域や季節の条件によって違いますが、冬の快晴の日であれば、集熱温度は約60℃ほどにもなります。
ファンを使って熱い空気を床下に送る
棟ダクトに集めた熱い空気は、ハンドリングボックスを通って床下に送られます。
(自立運転型ハンドリングボックスは、ファンの動力に太陽光発電を利用します。)
床下のコンクリートに熱を貯める
立ち下りダクトを通して送られてきた熱い空気は、床下の空気層をゆっくりと流れ、蓄熱コンクリートを温めながら(コンクリートに熱を奪われながら)、少し冷めた暖気となって室内に流れ、床暖房の機能を果たします。このように、床暖房と換気を同時に行るという点もOMソーラーの特長です。
放熱する
太陽が沈んだ後、外気温の低下とともに、床下のコンクリートからゆっくり放熱が始まります。日中に貯めておいた太陽の熱を夜明けまで使おうという仕組みです。
これにより、昼と夜の室内温度差をやわらげることができます。
OMソーラー 【夏の昼間のしくみ】
降り注ぐ太陽光により熱せられた屋根の熱は室温に影響します。
これを防ぐため小屋裏の夏排気口から熱を排出します。この熱はただ排出するだけでなく、貯湯槽の水を温めることに利用できます。
暑さが厳しい場合は、窓を閉めてエアコンをつけ、室内の空気を循環させることで、家中を効率よく冷やすこともできます。
パッシブエアコン
パッシブデザインが快適性と省エネ性を両立する
床暖房や全館暖房はエネルギーを大量消費するのでは・・・。そんな思いを持っている方も多いでしょう。
しかし、元々パッシブデザインで建てられているパッシブエアコンの家は、一定に断熱や気密の性能を持ち、自然と応答することで快適さの基本性能を高めています。
それとともに、住まい手が暮らしに積極的に関わることで、快適性と省エネ性を高次元で両立します。
住まいの温熱環境を科学する
快適さは床や壁の表面温度で決まる
そもそも心地よさや快適さはどうやって得られるのでしょうか。
一般的な快適さの指標として室温に注目しがちですが、私たちは床や壁の表面温度による体感を重視しています。
気流感や温度ムラを感じさせない放射環境が心地よさをもたらすからです。
パッシブエアコンと壁掛けエアコンの温まり方の違い
コンピューターによる精緻な気流や熱移動のシミュレーションで、ダクトで床下から暖気を送るパッシブエアコンと壁掛けエアコンそれぞれの場合で、熱量投入時における部屋中央付近の断面温度分布の解析を行いました。
温度を色で、気流の強さを矢印で表しています。
冬は足元から家中ぽかぽかヒートショックの心配も無用!
パッシブエアコンによる暖房の特徴は、暖かい空気が足元から全館へ流れること。屋内全体がムラなく温められるので、足元が冷えてしまうこともなく、部屋ごとの温度差によるヒートショックの心配もありません。
エアコンで温められた空気はダクトを通り床下へ送られ、床の吹き出し口から暖かい空気が室内に放出されるので足元ポカポカ
夏はサラリとした涼風で高原のような心地よさを実現
局所的な冷房でなく、冷たい空気を頭上から屋内へ均一に送ることで、最適な温熱環境を実現します。
夏は天井に設けられた吹き出し口から冷気が放出され、冷たい空気がゆっくり下へ移動します
家族構成の変化に末長く対応
「木造ドミノ住宅」の最大の特徴は、「スケルトン(構造躯体)」と「インフィル(内装・設備)」が分離した構造。
徹底的に構造を整理することで、コストダウンと高品質化を同時に実現しています。
「木造ドミノ住宅」は、開放的な空間でありながら、耐震等級3をクリアした丈夫で安全な構造です。
この構造により、室内に必要な柱は大黒柱1〜2本のみとなり、将来の家族構成の変化に応じて、間仕切り壁の撤去・増設が容易になります。
つまりそれは、家族の人数やお子様の成長に合わせて、住まいの間取りを自由に変化させることができるということ。
家族のライフスタイルの変化に柔軟に対応しながら、いつまでも愛着を持って暮らすことができます。
「スケルトン」と「インフィル」が分離している 構造なので将来的な間仕切り壁(図のオレンジの部分)の撤去・増設が容易です
開放的で伸びやかな空間づくり
「木造ドミノ」の優れた構造に、「OMX」などのパッシブソーラーシステムを組み合わせることで、個室ごとにエアコンで温度調節する必要が無くなり、家じゅう全てが暑さ寒さのストレスのない空間に。
そのため吹き抜けをつくったり、間仕切り壁を減らしたりが自由にでき、開放的で伸びやかな空間づくりが可能になります。
エフ・ベースの家づくりは、「木造ドミノ」のこの開放的な空間づくりを活かしつつ、窓の外の借景をも積極的に採りこむプランを心がけることで、コンパクトでも実際以上に広く開放的に感じる住まいづくりを心がけています。
家じゅうが「暑さ寒さのストレスから解放された空間」になっていれば、吹き抜けをつくったり間仕切り壁を減らしたりしても何の問題もありません
柱や間仕切りの少ない開放的な空間に、窓の外の美しい風景を採りこむことで、コンパクトでも開放的で広々と感じられる住まいづくりが可能になります
メンテナンスを身近に、容易に
電気配線
壁沿いの天井下にまわしてあるダクトに電気配線を通してあるので、将来的に部屋の用途が変わった時にも、コンセントやスイッチを追加しやすくなっています。
経年美化する素材
無垢の木の床や柱・梁などの自然素材は、人にも環境にも優しく、年月が経つほどに味わいと美しさを増し、愛着を感じられ、お手入れが楽しくなる素材です。