「いい家」ってどんな家?

せっかく家をつくるなら「いい家」をつくりたい。

でも、どういう家を「いい家」というのかよくわからない。

画面とにらめっこの日々、資料請求・見学会・YouTubeなど、「調べれば調べるほど分からなくなってきた」と頭を抱えている方、なかには家づくりが楽しくなくなってきた、なんて方もいるのではないでしょうか。

一度頭をリセットしてみましょう。

まずは家の見方・見え方から考えてみませんか。

 

家って誰のもの?

 

家づくりを前にすると、いろいろなイメージが膨らんでくると思います。

家族一人一人に希望があったりもするでしょう。

家は住まい手のものですから家族の望む暮らしができることが一番ですよね。

家が素敵ならそれが「豊かな暮らし」! でも視野を少し広げてみましょう。

 

私は家は住まい手のものでもあり、同時に公共のものでもあると考えます。

「ローンを組んでまで公共のものなんてありえない」 なんて言われてしまいそうですが、これは所有云々の話ではありません。

「家」を、少し離れたところから「景色」として客観的に見てみましょう、ということです。

 

私たちが暮らす街は、いろいろな建物や畑、山、川が折り重なってひとつの景色を創り出しています。

あたりまえになっていて地元では普段気づかないかもしれませんが、景色を見る際に皆さんも自然とその街の色を感じているはずです。

自分たちが建てる家も、そこに建った瞬間街の景色の一部になります。

そういう意味で、公共のものでもあるのではと考えています。

 

家を持つということは街並みをつくる仲間になり、責任の一旦を担うことでもあるのです。

家だけで見るか、全体で視野を広く見るか。

素敵な家を建てたつもりでも、離れてみると見え方は全然変わってきます。

皆さんはその街を気に入ったから住むことにしたはずです。

「家は住まい手のものでもあり、同時に公共のものでもある」と頭の片隅において家づくりを進めれば、家はもちろん自分たちの暮らす街までも、魅力あるものになるでしょう。

 

 

好かれる家

 

自分にとって「いい家」が、他人から見ても「いい家」に映るとは限りません。

気持ちはわかりますが、自分の家だけに夢中になっていると、道ゆく人に「いい家」どころか思いもよらぬ気持ちを抱かせていることがあるものです。

例えば「リビングは広くしたい」「たくさん入る収納が欲しい」「家族それぞれの個室をつくろう」など、希望の空間がたくさんあると思います。

広々と暮らせるよう、大きな家を望んで境界ギリギリに建つ大きな家を建てたとしましょう。

周りの家も同じように建つ地域なら、違和感なく受け入れられるはずですが、そうではない場合、法律上の問題がなくても「圧迫感がある」「家同士が近すぎる」「一体どういう人なのかな」と思われてしまうことも…。

住む前から嫌なイメージを持たれてしまうこともあるのです。

「素敵な家を建てただけで、そんなつもりではなかった」と言っても後の祭り。

そこに家がある限りはその印象がついてまわることになります。

大きな家が必要だとしても、「人にどう映るか」まで考えて、配置や高さ、色に気を配りながらでも「いい家」はつくれます。

前回の私のブログでもお話しましたが、家は住む人によって変わります。 家だけの見た目をこだわっても「いい家」にはなりません。

少なくとも家のためにあなたが嫌がられる必要はありません。

逆にそこにあることで周辺の雰囲気がよくなったり、道を通る人が自然と目をやるような家ならば印象はどうでしょう。

ここに建ててくれてよかったとさえ思ってくれるかもしれません。

 

そんな地域で暮らす。嫌な気はしませんよね。

 

自分の土地に自分でお金を払って家を建てる。 誰かにとやかく言われたくは無いと思います。

ただその家は、みんなの街に建てるのです。

人の目にも映り込み、何らかの感情を抱かせるのも事実です。

好かれる家とは自分勝手になっていないか、周りへの気遣いや思いやりがあるかどうか。

「家を建てる」という一大イベントに、普段当たり前にできている気遣いが欠けてしまわないように、いつものあなたのように広い視野を持って進めれば、人にも好かれるいい家ができるはずです。

 

 

家は家族の思いを集結させてつくられます。 つまり住む人のの思考の表れであり、人柄の表れでもあると思います。

周囲から好かれ、街の一角として誇れる家にすることで、自分のことも好きになれます。

家を建てることは自分たちの豊かさだけではなく、街の豊かさにも繋がります。 自分を表現する一つとして、視野を広く持って「いい家」を考えていきましょう。

 

Written by:

家づくりをきっかけに“暮らし”を育てる新たな歓びを体感していただきたいです!

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