暖房器具を考える
今年は暖冬だとニュースでは聞くものの、ここ数日は寒気が流れ込み、冬らしい日が続いています。(2023/12/23現在)
寒いと必要になるのが「暖」を取ること。
暑いのも嫌ですが、寒いのも苦手ですぐに足が冷えてしまいます。
エフ・ベースで建てる住宅はサッシや壁を高断熱仕様のものを使用し、冬はなるべく外の冷気を入れず、室内の暖気を逃がさないようにしますが、それでも、室内で発する熱源がないと冷えます。
エフ・ベースで提案する暖房はエアコンが主流ですが、時々薪ストーブやペレットストーブを取り入れるお客様もいらっしゃいます。
昨今、資源の高騰が相次いでいます。
電気代も例外ではありません。
暖房器具はさまざまありますが、どれが一番電気代がかかるのか調べたことはありますか?
私の場合、振り返ると元々自宅はエアコンが設置されていたのですが、毎年高騰する電気代に頭を抱え、ここ数年少しでも電気代が安い暖房をと毎年何かしらの暖房器具を購入し、エアコン、ホットカーペット、オイルヒーター、カーボンヒーター、セラミックヒーター、遠赤外線ヒーター、こたつと今年までに各種取り揃いました(笑)
こんなにあるのに、今使用していない暖房器具もあるのでちょっともったいないです。。。
そこで少し調べてみました、電気代。
もくじ
各暖房器具と1時間あたりの電気代の比較
1時間あたりの電気代=消費電力(W)× 電気料金単価(円)÷1000(kWに単位変更するため)
1時間当たりの電気代は上記の式で算出できます。
ここでは、全国家庭電気製品公正取引協議会が「新電力料金目安単価」として示している価格、1kWhあたり「31円(税込)」を使用します。
(目安単価は地域によって異なります。)
エアコン(暖房)
エアコンは部屋全体の空気を暖めるのを得意とした暖房器具です。
8〜12畳用のエアコンの消費電力は600~800W程度のものが多くなっています。
消費電力が800Wの場合の電気代を計算してみると、1時間あたり24.8円となります。
ただし、エアコンの消費電力は常に一定ではありません。
部屋の温度や外気温によって消費電力は大きくなったり小さくなったりするので、5時間エアコンをつけっぱなしにしたからといって24.8円×5時間=124円になるとは一概に言えません。
使用しているエアコンの電気代が知りたい場合、取り扱い説明書やカタログに消費電力が記載されていますので参考にしてみてください。
ホットカーペット(300W)
ホットカーペットはピンポイントで暖めることを得意とする暖房器具です。
ホットカーペットの定格消費電力は2畳用で500W程度です。
この数値は暖まるまでに最大出力で利用した時の消費電力であり、暖まった後に設定温度を調整した際には200W〜300W程度となります。
300Wで計算した場合、1時間あたり9.3円となります。
こたつ 強(200W)弱(100W)
こたつはホットカーペット同様、ピンポイントで暖めることを得意とする暖房器具です。
こたつの定格消費電力は300W程度です。
この定格消費電力は、すべての機能を最大限に使用した場合に消費する電力であり、電源を入れてから暖まるまでに消費する時間であると考えられます。
一度暖まった後であれば、強だと約200W、弱だと約100Wになります。
強(200W)で使用した場合は6.2円、弱(100W)で使用した場合は3.1円となります。
オイルヒーター 強(1,200W)弱(300W)
オイルヒーターはファンのついた密閉容器に油が入っており、その油を電気の熱で温めることで熱を発生させています。
温められた油はヒーター内のパイプを循環し、周りの空気を温めます。
そんなオイルヒーターの消費電力は弱の場合は300~500W程度、強の場合は1,200W程度です。
強(1,200W)で使用した場合は37.2円、弱(300W)で使用した場合は9.3円となります。
ペレットストーブ
ペレットストーブは電気を使用して室内に暖気を送風します。
(事務所に置いているシモタニのコンコード/オルコットで計算)
点火時 450W・運転時 60W/100W
点火時は最大で消費電力がかかりますので、ここでは運転時で計算します。
強(100W)で使用した場合は3.1円、弱(60W)で使用した場合は1.86円となります。
しかしこれにペレット燃料が必要です。
エフ・ベースの事務所で使用している感じですと6時間回して2日でなくなるイメージです。
おおよそ700円/袋ですので時間で割ると 58.33円です。
(これはあくまでも弊社事務所での使用実績ですので、断熱性能の良し悪しで燃料の使用量は変わってきます。)
ただ、炎が見える癒しや心の豊かさは他の暖房器具からは得られないものです。
薪ストーブは電力は要らないのでここでは省きます。
薪さえ安定的に調達できればよいのですが、住宅街ですと近隣への煙の問題や、先行してかかる高額な工事費用等で取り入れるのが難しい商品です。
比較すると一見、こたつが最強最安暖房器具に思えるかもしれませんが、空間を温めるわけではないので、こたつから出ている身体部分は当然冷えます。
なのでこたつから出られなくなるのがあるあるです。
各家庭で生活スタイルやよいとするものは当然違うので、これがいい!とはここでは決めることはできません。
それぞれに合った暖房器具を上手に組み合わせて、快適に過ごしてくださいね。