薪ストーブとペレットストーブ

 

年が明けて、近年稀にみる冷え込みに覆われていた日本列島。
温暖といわれる静岡県内でも、いつもの冬の装備では寒さが身に堪える日が続きました。

そんな記録的な低温のなかですので、年明けのエフ・ベースにはストーブの検討をすべく、モデルハウスの薪ストーブや事務所のペレットストーブをご見学されるお客様がお見えになりました。

薪ストーブとペレットストーブはどう違うの?設置費用は?光熱費は?
2つのストーブの比較をしてみたいと思います。

 

 

 



 

薪ストーブ

薪ストーブとは、その名の通り、薪を燃料とした暖房器具です。
炎が放つ熱よりも、多くはストーブ本体の「輻射熱(遠赤外線)」で室内を暖めます。
エアコンやファンヒーターなどにはない独特の雰囲気や、炎の揺らめきを楽しめることから、近年静かなブームとなっています。

 

 

薪ストーブのメリット・デメリット

暖を取りながら美味しい料理を作ることができるのも、薪ストーブならではのメリットの一つです。
ストーブの上にやかんを置いてお湯を沸かしたり、煮込み料理を作ったり、ピザやパンを焼くこともできます。
また、夜に炎を眺めながらお酒を飲んだりと、冬の暮らしに広がりや、ゆるりと過ごす癒しの時間が生まれます。

ただ、薪ストーブの導入前に知っておかなければいけないことがあります。
まずは、薪を用意する大変さです。

仮に、11〜3月まで薪ストーブを使用する場合、おおよそ400束の薪が必要です。(1日12時間想定)。
薪集めや薪割りの時間を楽しめる方でなければ、面倒だと感じることになるでしょう。
ネットサイトや、ホームセンターなどでの購入も可能ですが、薪は決して安価ではありません。

さらに薪は、乾燥し切っていないと燃えにくいため、常に大量のストックをして乾燥させることが必要で、湿気が多い場所での保管は向きません。
そして、その薪を置くためのスペースも必要です。

もちろん、薪の消費量は使い方によっても違ってきます。
週末のみの使用ならば、薪を購入される方も多いようです。

また、薪ストーブはエアコンなどと違い、火をつけてすぐに部屋を暖めることはできません。
家全体を暖めるには、だいたい数時間はかかるので、場合によっては補助的な暖房器具を用意する必要があります。

そして冬が終わったら、煙突も含めて掃除をしなくてはいけません。
特に煙突掃除は、設置場所によっては個人での掃除は難しいため、設置をした施工店や専門の掃除業者への依頼が必要です。

また煙突から出た煙は外へ排出されるため、近隣の方々とトラブルにも気をつけましょう。

 

薪ストーブの設置価格・費用

薪ストーブの設置費用は、総額で70~150万円位です。
内訳として、ストーブの本体価格は、安い物で5~10万円ですが、使い勝手の良い商品を選ぶと20~70万円位です。
さらに、煙突の設置工事に40~70万円程度、炉台などを含めた設置工事に約5~40万円の費用がかかります。



 

ペレットストーブとは

ペレットストーブは、燃料に木質ペレットを用いる暖房器具です。
電力を必要とする機器・電力不要の機器の2タイプがあります。

木質ペレットとは、木くず・おがくず・樹皮などを圧縮して固めた、再生可能な燃料のことで、
製材工場などから発生する端材、森林の育成過程で生じる間伐材などを原料としています。

薪ストーブと同様、環境にも良く、ペレットを燃焼させることによって、遠赤外線やファンで部屋をじんわりと暖めます。
また薪ストーブのような本格的な煙突ではなく、壁を抜いて排気筒を付ければ設置できるため、薪ストーブよりも手軽に導入できるのも魅力です。

 

ペレットストーブのメリット・デメリット

炎を眺めながら暮らしを楽しむことができるのは薪ストーブと共通したメリットです。
ペレットストーブの魅力は何より、煙突が必要な薪ストーブよりも、設置方法や手入れが簡単なところです。
シーズンオフの排気筒メンテナンスは、人の手が届く場所であれば、自分で手入れができます。
また、薪ストーブよりも、煙の発生が少ない点も評価ポイントです。

ペレットストーブには、電源が必要の物と不要の物とがあります。
電源が必要なペレットストーブには、あらかじめ投入したペレットをモーターで自動補給する機能が付いている物が多く、また電気ファンで着火し、温風を吐き出します。
また、タイマー付きの便利な製品もあります。
ただ、電化製品ですので、このモーターやファンの交換費用がかかる可能性があります。
停電時に使えなくなるのが心配ならば、電源不要のペレットストーブを選んだほうが無難です。

なお、ペレットストーブを使うためには、専用のペレットを購入する必要があります。
ペレットはストーブの使用1時間につき1kg程度は燃焼します。
ペレットは1袋10kgで600円前後ですので、毎日5時間使用すると1か月で9,000円程度かかる計算になり、なおかつ電気も使用します。
エアコンや他の暖房器具と比べ、ランニングコストは割高になりがちですが、暖房能力の大きさや停止後も持続する暖かさなどのペレットストーブの強みを活かせば、ランニングコストを抑えることは可能だと思います。

ちなみに薪ストーブと同様に、部屋全体が暖まるまでには時間がかかるので、他の暖房器具と併用するのもおすすめです。

ペレットストーブの設置価格・費用

ペレットストーブ本体の価格は、安価な物であれば20~30万円ですが、海外製の高品質な物ですと100万円位の製品もあります。
排気筒設置などの工事費用については、10~30万円位が相場です。
設置に必要な費用の総額は、30~60万円程度になります。



 

設置には補助金を活用可能することもできる

身近にある木を燃料として使える薪ストーブや、木くずなどを有効活用できるペレットストーブは、国や各自治体が普及を推進しています。
元々自然界の中で育った木から排出されるCO2は、環境にも悪影響が少ないことがわかっていることもあり、薪ストーブやペレットストーブの設置時に活用できる補助金制度がたくさんあります。

対象となる補助金制度は、市区町村によって異なりますので、市区町村のホームページや施工店などに確認するとよいでしょう。

 

インテリアとしての魅力やエアコン等にはない良さがありながらも、薪やペレットを用意する大変さや掃除の手間など、考慮しなければいけない点もたくさんあります。ご自身のライフスタイルに合うかどうかを見極めて、導入のご検討をしてください。

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