今さら聞けない。「スケルトン・インフィル」って結局なに?
こんにちは。今回のブログ担当は鈴木知里です。
さて、20年、30年暮らしていくうちに、皆さんにとっての快適な間取りって変わってきますよね。
新しい趣味が出来たり、家族が増えたり、「単純に飽きた」なんてことも。
家は建てたいけど、今建てるべきか悩むのは当然でしょう。
エフ・ベースの家はほとんどが、「木造ドミノ工法」を基本につくられた「木造ドミノ住宅」です。
「木造ドミノ住宅」の最大の特徴のスケルトン・インフィル構造。
今回はこの構造の良さを再確認いただきたいです。
「スケルトン・インフィル」って何?
一般的な住宅では一体化している「スケルトン(構造躯体)」と「インフィル(設備・内装)」を分けて建築する方法です。
日本ではマンションやアパートなどの集合住宅でよく採用されています。
「スケルトン(構造躯体)」と「インフィル(内装・設備)」を分離した構造により、室内に必要な柱は大黒柱1~2本だけなので、空間を細かく間仕切ることも、広々と使うことも自由自在です。
そのため、家族の人数やお子様の成長に合わせて、住まいを変化させることができます。
電気配線は、外周壁沿いの天井下にまわしてあり、長押状のダクトに通してあります。
将来的に部屋の用途が変わったときにも、コンセントやスイッチが追加しやすいつくりになっています。
延長コードが床を行き交う状態にならず、インテリアの邪魔をしません。
通常、構造躯体の寿命は100年ほど、設備の寿命は30年ほどと言われています。
そのため、一般的な住宅では、構造躯体が劣化していなくても設備の劣化のために、大規模なリフォームが必要になる場合があります。
スケルトン・インフィルでは、構造躯体と内装・設備を分けて建築しているため、設備をメンテナンス・交換すれば長く快適に暮らせます。
「スケルトン・インフィル」のメリットとデメリット
《メリット》
・間仕切り壁の撤去・増設が容易
・メンテナンスがしやすい
・世代を超えて長く住み続けられる住宅に
「スケルトン・インフィル」の大きなメリットは、長く快適に暮らせることです。
例えば、
新築時は子供がまだ小さいから、個室は設けず、成長とともに間仕切りを増設。
大人になって、子供が旅立ったら間仕切りを撤去して夫婦のシアタールームに。
もしかしたら家具やカーテンで仕切ればいい。個室はいらない。
宿題はリビングでやる。
なんてことになるかもしれません。
それならば、お金をかけて部屋を小分けにしておく必要はありませんよね?
将来どんな暮らしがしたいかは、今はわかりません。
その時々に柔軟に対応できる構造にしておくことで、長く快適な暮らしをすることができると思います。
《デメリット》
・耐久性が高い半面で、その耐久性を実現するために建築コストがかかる
地震や台風、火災などの災害時にも、ある程度耐えうる仕様を求めれば、おのずと建築費用や材料費が高くなります。
しかし、子や孫に引き継ぐこともできると考えると、長い目で見ればローコストといえるかもしれません。
・賃貸の場合は騒音が気になることがある
新築を考えている人にとってはさほど気にすることはないかもしれませんが、賃貸だと頻繁に借主が変わり、壁紙等の貼り替えを行えるように出来ていることが多いため、
騒音が気になることもあるようです。
「スケルトン・インフィル」は環境に優しい家
長く良い状態を保てる「スケルトン・インフィル」の家は、住む人だけでなく、環境にも優しいです。
家を壊す際の廃棄物の削減や、重機の燃料の節約に繫がります。
ピカピカの新品や完成されたものばかりに目が行きがちですが、使い込んだものの深みだったり、新品には出せない味だったりを愛せる暮らしって、他にはない空間になるのではないでしょうか。
新築もつくっている私たちですが、私たちが建てた家は世代を超えて使い込める家にしています。
家を作り込みすぎて、家に合わせた暮らしをするのはもったいなくないですか?
自分たちの暮らしに合う家に変えていく方が、楽しい暮らしができそうですよね。
構造は建ててから変えることは出来ません。
柔軟性のある「スケルトン・インフィル」の家で、住んでからも暮らしの幅を広げてくださいね。
※参考:木造ドミノ住宅HP