犬と暮らす。

我が家には2頭の犬がいます。
ロングコートチワワとミニチュアピンシャーの女の子です。
家に2頭もいるにも関わらず犬が好きで、現在も保護犬のサイトやペットショップを見て回るのが趣味の一つになっていて、あわよくば3頭目を・・・と目論んでは現実をみて悩んで・・・を繰り返しています。

ここ一年、コロナの影響で家で過ごすことがぐんと増えました。
その影響で家に滞在する時間が長くなり、家の中が目に付いてリフォーム需要が増えています。
また癒しを求めて犬や猫などのペットを迎え入れる人が増えていて、ペットショップでの犬や猫の個体単価がコロナ前と比べると平均10万円ほど高価になっているように感じます。

実際ペットを家族として迎えるにあたって、一緒に暮らすうえでどんな工夫が必要か、気になるところですよね。
今回は犬を迎え入れることに焦点を当ててみたいと思います。


 

犬の特徴を知る

家の工夫を伝える前に、まずは、犬を知ることから始めましょう。
犬は犬種によっても性格が違いますが、基本的に

①運動やお散歩が大好き
②壁に寄りかかって寝るのが大好き
③ひとりぼっちが嫌い
④暑いのが苦手

といった特徴があります。ですので、

①なるべく思いっきり走り回れる間取りや滑りにくい床
②狭い空間で寄りかかれるような壁のあるスペース
③家族の集まるリビングにくつろぎのスペース
④体の熱を冷ませるようなスペース

といったように、上記のようなスペースがあると喜びます。

 

床は滑りにくいものを選ぶ

動きまわるペットにとって、普通のフローリングは滑りやすく、股関節のケガ、例えばヘルニア等の原因になります。
滑りにくいフローリングを選んだり、滑り止めコーティングを施しましょう。
またペットが動く場所にはコルク材のタイルカーペットやコルクマットなども効果的です。
もちろんペットのケガ予防以外にも爪によるキズ防止や防音効果もあるので、ぜひ取り入れることをおすすめします。
我が家は無垢のパインフローリングの上に、ネットで購入した大判サイズのコルクマットを敷き詰めています。
ソファーやダイニングテーブルを避けて敷いているため、床の見えている部分は爪による傷が絶えません。
最初はとても気になりましたが、見慣れたせいか、今ではそれも風合いのように馴染んでいます。



▲実際に敷いているコルクマットと床についた無数の傷。

 

プライベートな空間「ペットコーナー」は非常に重要

人にもプライベートスペースがあるように、ペットにも寝室などの個別にリラックスできるスペースが必要です。
いくらひとりぼっちが嫌いな犬でも、四六時中人と一緒ではストレスが溜まってしまいます。
寝る際の寝室としても、休憩や食事する場所としても、犬が自由に使えるペットスペースは有効です。
人と触れ合うのが好きな犬は、リビングにペットコーナーを設けることがおすすめです。
就寝の際は、特に人とペットそれぞれで休める空間が必要となります。
例えばさみしいだろうからとプライベートスペースを2頭一緒にする(同じケージを使う)のはやめましょう。
これも犬にとってはストレスの溜まる原因になります。

 

 

ペットと暮らす際のリビングは、充分な広さを用意することが重要

リビングは家族でくつろぐ場所、もちろんペットも一緒にくつろぐことができるよう配慮することが大切です。
犬の場合は特に家族と一緒にいることを望むため、遊ぶ場所や休憩、食事する場所などリビングに設けることをおすすめします。
もちろんプライバシーが保てるような工夫や、人との動作を分けてリラックスできるような配慮も必要です。

特にデリケートな性格の犬は、食事を安心して食べられるように、コの字やL字型の壁を設けて、少しだけ死角をつくることも大切です。
また、ちょっとした収納スペースも設けて、エサやペット用品を収めておくと整理できて使い勝手もいいでしょう。
ペットが運動できる空間が、リビング空間と一体となっていると、家族と一緒にふれ合う時間もうまれます。

体温調整が苦手なことや、外を眺めるのが好きな犬のために、サンルームやインナーテラスをペットコーナーに採用するというアイデアもあります。
窓に近いので外を見ながら快適に過ごせる点や、室温も比較的保たれるため、犬にとっては過ごしやすい環境となります。
もちろん暑い夏や寒い冬はエアコン等で常に温度管理をする必要もあるので、建物の断熱性能を高めることも必要です。

 

ダイニング〜リビング〜土間が自然につながる

▲弊社施工のお客様のお宅。土間にわんちゃんのプライベートスペースが。リビングからも近く、わんちゃんも安心ですね。

玄関から浴室やトイレの近い間取りが理想的

犬の場合は、毎日の日課である散歩があります。
その散歩から帰ってきたときに足を拭いたり、ケアするのに浴室などの水廻りが近いと便利でしょう。
さらに玄関スペースは、ケアするのに十分な広さをを設けることも検討しましょう。
広さはペットのためだけではなく、収納を充実させることにも繋がります。
ただ広いだけの空間ではなく、収納を必ず設けるようにすると玄関がすっきりと片付きます。

また、汚れた足のまま入れる「土間」スペースもペットと暮らす家では活躍します。
土間は玄関だけではなく、リビングからそのまま庭に繋がるような配置にするとより便利です。
外に出ることが難しい日でもペットの遊び場所としても活用しそうです。

 

 

理想は独立式のキッチンが最適

キッチン周りは特に事故の起きやすい場所です。
犬にとって害のある食べ物や調味料を誤飲してしまったり、火による火傷など危険が溢れています。
そのため、理想は独立式のキッチンを採用することですが、最近は、ダイニングやリビングと1つの空間となったLDKに対面式やアイランドのキッチンが流行っているようです。
独立式でない場合にも、ペットフェンスなどを取り付けるなどで侵入を防ぐことができれば問題ありません。

上記のようなポイントを押さえて間取りに落とし込むことで、人もペットも安心で快適な住まいが実現可能となります。

 

ペット需要の増大により、実際迎え入れたものの、「こんなはずではなかった」と身勝手な飼育放棄も増えているのが現状です。
新築でなくても、ちょっとした工夫で犬と人間双方が快適に暮らすことは可能です。
家族の一員として迎え入れたからには、終生責任を持って仲良く暮らしていきましょう。

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