理想の家に合う素敵な暮らしを

素敵な暮らしを夢見て家づくりを考える人は多いのではないでしょうか?

でも実際はいい家ができれば素敵な暮らしが叶うわけではありません。

家づくりを考えている方々は家にばかりあれこれ求めがちですが、いい家を生かすためには住まい手側の住みこなしが重要です。住まいが完成して工務店の手を離れたそのときに、「あれ?思っていたのと違う」とならないように今からできる準備をしてみましょう。

 

 

 

「理想の家を建てれば “素敵な暮らし” ができる」は間違い

念願の住まいが完成して、いよいよ入居。 住み始めて1年もすればすっかりなじんで「住めば都」になるでしょう。

そのなじみ方は大きく2つに分かれると思います。

1つは、新居を上手に住みこなしているパターン。

思い描いた「こう暮らしたい」が現実となり、家族が新しいライフスタイルを獲得している形です。

こうした場合は家主の家への愛情が伝わってくるようで、家づくりに携わった私たちもうれしい気持ちになります。

 

意外に多い2つめが、元のライフスタイルがそのまま継承されているパターン。

これは家のつくりの問題ではなく、住む人の意識や習慣の違いだと思います。

家は家族のプライベート空間ですから、住まい手が良ければ良いのかもしれません。 しかし、もしも新しい家と共に「よりよい暮らしをしたい」と家づくりを決めたのなら、2つめの状態はもったいなく感じます。

 

もしかしたら、家に愛着を持てずに家の寿命を縮めることだってあるかもしれません。

家は器で、「素敵な暮らし」が入っているわけではありません。 どんな家でも住む人で大きく変わります。

家にばかりあれこれ要求するのではなく、今現在の暮らしをみつめて、自身の習慣や意識を磨くことだって家づくりに欠かせない準備だと思いませんか?

日本の家には物が多い

実際、日本の住まいはごちゃごちゃしがちで生活感たっぷりのケースが多いと聞きます。

それに比べ、テレビや雑誌で紹介される外国の住まいは生活感を感じさせることがあまりありません。

もちろん撮影用に準備している可能性も大いにありますが、それを差し引いて考えても、やはり総じて日本の住まいはなぜか物が溢れかえっているのも事実です。

実際私も物が多いです。

2年前から着ていない洋服、使わない量の文房具、買うたびに溜まる紙袋など、「こんなのあったな!」と整理のたびに思っては、「もったいない」と、一応とっておく。

こんな風に物を溜め込む人、私以外にもたくさんいると思います。

調べてみると、欧米は家族の変化に応じて住み替える文化。 対して私たち日本人はひとつの土地に住み継ぐ文化。

「もったいない精神」と相まって、物をとっておく傾向があります。

欲しい物は生活する上でどんどん出てくるので、意識しない限りはものが増え続け、ごちゃごちゃした生活から抜け出すことはできません。

国民性か!と諦めたくなりますが、日本の家は昔から物に溢れていたわけではありません。

昔は世界に誇れるほど整った暮らしが営まれていたはずです。 簡素な美しさの茶室を見れば、日本人のアイデンティティにはそうした美意識が備わっていると思えてきます。

では、何をどう見直さなければいけないか。

素敵な暮らしに近づくための3つの事

今いる家の中を見回してみて「ごちゃっとしているな」と感じたら、実践してみてもらいたい3つがあります。

 

 

家の中の物の量をコントロールする

「新居にはたくさんの収納を」と考える人も多いと思います。

確かに必要ではありますが、あればあっただけ良いというのは違うのではないでしょうか。

収納があるほど、「一応とっておく」傾向は強まるばかりです。 収納とはいえ、お金を払って確保する空間です。

要るか要らないかわからない物のために、その分家族の居場所が減ってしまうならどうでしょう。それこそ「もったいない」ですよね。

まずは、「自分が持ちきれる量」を決めること。 新たに物を買うなら代わりに何かを処分し、入れ替えましょう。

今は、服や家具は売ることもできます。 値が高くつかなくても、引き取ってもらえることで今までお世話になった物たちも、捨てること無く、リサイクルできます。

私は物に執着が湧きやすいので、「今までありがとう」と感謝してから売ったり、処分するようにしています。

そうすることで、新しく迎えた物も大事に使い回せる気がします。ジンクスのようなかんじですかね。

 

収納は底なしではありません。 ミニマリストまでいかなくとも、物の量のコントロールができれば、生活するスペースに余裕が生まれます。

収納を減らした分、今の時代に合ったテレワークスペースにしたり、趣味のお部屋にする方が暮らしが広がりそうです。

個々ではなく、全体を見る

物を選ぶときにはその見た目に惹かれて選ぶことが多いですが、見えるところに使うのであれば、判断基準は変わってきます。

部屋の中の他のものと調和するかどうか、引き立つかどうか。

気に入っているから、便利だからと表に出せば、ごちゃごちゃしてしまいます。

先日ファッション雑誌に書いてありました。 「個々ではなく全体に目を向けながら、ときに引き算をすることが大切」

お部屋のインテリアも同じではないでしょうか。

使ったら、戻す

よく口癖のように使ってしまう「とりあえず」は注意。

「決まった場所がないからとりあえずここ」「今忙しいからあとで」

こうした「とりあえず」が常習化してしまう経験が誰しも身に覚えがあるはずです。

習慣である以上、住む家が変わってもすぐ無くなることはありません。 急に変えることができないからこそ、コツコツ見直しましょう。

新しいスタートに備える必要があります。

今すでに暮らし上手な方は、新たな住まいで素敵に暮らすイメージを。

そうでもないな、と自覚する人は、今日からできる“見直し”をしてみましょう。

今から備えれば間に合います。

 

あたりまえのことを言ってしまいましたが、これがなかなか難しいです。

わかっているけどできない方がほとんどだと思いますが、「使ったら、戻す」ができることで家の中をちゃんと把握できるようになります。

 

私のおすすめは物の定位置をしっかりと決めることです。

定位置を決められないものは、もしかしたら必要ないものだったり、周りとの調和ができていないものではないですか?

このように自然と整理することにもなるので、ぜひやってみてください。

「爪切りどこいった?」はとりあえず解消すると思います。

家づくりのサポートは私たちにもできます。

しかし、家は住まい手のもの。 素敵な暮らしは住まい手次第です。

せっかく理想の家をつくったのなら、中身(暮らし)にもこだわってみてはいかがでしょうか。

きっとあなたの「豊かな暮らし」に繋がると思います。

 

Written by:

家づくりをきっかけに“暮らし”を育てる新たな歓びを体感していただきたいです!

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